前回は「日本語の知識があるからといって周りとうまくやっていけるわけではない」という事例についてみていきました。さて第2回では「悪気はないのに嫌な印象を与えてしまう」という事例についてご紹介します。
受講生情報(S2さん、Rさん)
国籍:中国
日本語レベル:日常生活の会話では特に困らない。ディベートが好き。
日本での実務経験:なし(中国での実務経験あり)
<現状>自分の意見をしっかり話せる。相手とどんどん議論したい。
さて今回のS2さんとRさんの抱えるお悩みは、これもまた前回のSさんと同様に、よくあるケースのひとつです。ご自身では全く悪気は無く、会話を楽しんでいるのに、なんだかケンカ腰に感じて相手をカチンとさせてしまうということです。これを読んでいるみなさまも一度は目の当たりにされたことがあるかと思いますが、話している二人が何やら言い争っているように感じたことはありませんか。ご本人たちはいたって普通で、ケンカしているわけでも何でもないのですが、そんな印象を与えてしまいます。今回ご紹介するお二人も議論が大好きで、白熱してくると語気が強くなり、ともすると「やや乱暴」な印象を与えてしまいがちでした。そうして我々講師に対しても同じ語調でせまってくるのです。次章ではそんなお二人の具体的な様子をお伝えしていきます。お楽しみに。